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採用戦略

【3ポイント】魅力的な求人情報とは?

企業が人材採用活動を実施する際に作成する求人情報。必要最低限の内容のみ記載している企業がほとんどだが、それだと競合他社との優位性が無くなる。いかに読み手が魅力的に感じるのか、その為にはどのような内容を盛り込めば良いのかを解説していく。

まず求人情報を通して、このような状態に持っていく事が理想。
「この会社に入社したら、自分がやりたい事が出来ると感じるし、働くイメージもついてきた。数年頑張って勤めると、役職も給料もこれだけ上がるんだ。採用ターゲットとはそこまでズレていないから、一度応募して面接を受けてみる事にしよう」

そのためにはどのように求人情報を作成すべきか。下記3ポイントを意識する事。

①業務内容の具体化・魅力化
②在籍社員に関しての情報を記載
③採用ターゲットは網羅的に記載

【本題に入る前に】必須記載事項、NGワード

本題に入る前に、求人情報には必須で記載すべき内容・NGワードがある。こちらは必ずチェックしてほしい。

求人情報に必ず記載すべき内容

労働者を募集する企業の皆様へ R2.1改正|厚生労働省によると、下記の項目となる。

• 業務内容 (例:経理業務、法人営業職)
• 契約期間 (例:期間の定め無し)
• 試用期間 (例:試用期間3か月、試用期間無し)
• 就業場所 (例:本社●県●市●●)
• 就業時間・休憩時間・休日・時間外労働
(例:9:00~17:00、休憩1時間、土日祝日、時間外労働平均20時間)
• 賃金   (例:月給30万円)
• 加入保険 (例:雇用保険、労災保険、厚生保険、健康保険)
• 募集者の氏名または名称 (例:●●株式会社)
• 派遣労働者雇用の場合は、その旨 (例:雇用形態は派遣労働者)
• 受動喫煙防止措置の状況 (例:屋内完全禁煙)

上記の項目は必ず記載する事。記載例のように作成していただきたい。

求人情報に記載してはいけないNG表現

『性差別表現』『年齢差別』に繋がる表現には気をつけて頂きたい。下記に例を挙げる。

『性差別表現』に繋がりうる表現
NG 男性限定で3名募集 →OK 3名募集中
NG 看護婦 →OK 看護師

『年齢差別』に繋がる表現
NG 25歳以上30歳まで募集中 →OK 20代後半の社員が活躍中
NG 40歳以上はSPI実施 →OK SPI実施する場合あり

上記のように能力ではなく、パーソナルな部分で一線を引いてしまうような表現は避けよう。

それでは本題だが求人情報において魅力付けするためには、どのような事に気をつけるべきかを解説していく。

業務内容の具体化・魅力化

入社前にどのような不安があるか、を数百名にヒアリングしたことがあるが、「イメージしている業務と、実際行う業務にズレが無いか不安」という方は非常に多い。ほとんどの方がそう思っている。その不安を出来るだけ解消するためには、 業務内容を具体化してあげる事が有効。安心して入社意思を固めてもらえる。
またその業務内容が魅力的に映らないといけない。そのため、具体化・魅力化を意識する。コツを下記に記載していこうと思う。

業務内容の具体化は、3ステップを踏まえればOK

1. 考えうる業務パターンを箇条書きする
2. 一日の流れを業務パターンごとに記載する
3. 定性面・定量面で詳細を肉付けする

業務内容の具体化のためには、上記のフローに沿って作成頂きたい。

まずは1.『考えうる業務パターンを箇条書きする』について述べていく。
そもそも採用ポジションが決まっていたとしても、毎日全く同じ仕事をするケースは少ないと思う。つまり、日々求められる事も変わってくるという事だ。採用ポジションにおける業務パターンを考えうる限り箇条書きにしてみよう。

例:『投資用不動産営業』の業務パターン

投資用不動産営業は主に個人向けに節税・投機目的で行う不動産売買の仲介である。業務パターンを検討すると【新規顧客開拓】【既存顧客への提案】【事務作業】【インプット作業】あたりだろうか。ステップ1としてはこれで良い。


次に2.『一日の流れを業務パターンごとに記載する』について述べていく。具体例をもとに説明した方が分かりやすいので、上記で用いた投資用不動産営業の業務パターンから一日の流れを記載する。
ちなみにそれぞれの業務パターンをひたすら一日中行うでのはなく、複数のパターンが重なっている事が多いと思うので、それぞれの業務パターンを中心として一日の流れを記載すれば良い。

例:『投資用不動産営業』の一日の流れ

【新規顧客開拓】中心の場合:
朝9時に出社後、10時まで顧客リストを作成する。その後12時まで電話・手紙・DMを使って顧客へのアプローチを行う。実際アポイントが15時~と17時~の2件獲得した際、面談までの準備としてPowerPointとExcelにて顧客説明資料を作成する。
2件のアポイント終了後、19時から既存顧客へのフォローの連絡を数件行い、退社。

【既存顧客への提案】中心の場合:
朝9時に出社後、10時から既存顧客と東京のカフェで面談。追加契約を頂き、12時まで契約資料の作成を行う。その後、契約書の不備のお客様にフォローの連絡を数件入れる。新規顧客を紹介してもらうため、既存顧客とランチ会食。午後15時から既存顧客のフォローを行い、19時に退社。

【事務作業】
朝9時に出社後、契約書の手続きを3件行う。昼食後、翌日の不動産セミナーの資料を作成するために同僚と会議を行い、資料作成に3時間かける。その後、セミナー準備を行い、退社。

【インプット作業】
新人時代は朝9時出社後、不動産投資における節税メリット、税制、営業ロープレを行う。午後からは上司と面談同席して面談のやり方を学ぶ。その後不動産価格の動向や、経済情勢などをインプットし、社内で共有する。18時からは新規顧客開拓のためのトークスクリプトを作成し、退社。


ここまで出来れば最後3.『定性面・定量面で詳細を肉付けする』を行う。これはステップ2で作成した『一日の流れ』に数値や補足情報を追記していけば良い。下記に追記部分を赤字で記載する。

例:『投資用不動産営業』の一日の流れ

【新規顧客開拓】中心の場合:
朝9時に出社後、10時まで(関東圏中心に交流会やSNS上で連絡先交換した)顧客リストを作成する。約100件のリストとなる。その後12時まで電話(50件)・手紙(20件)・DM(30件)を使って顧客へのアプローチを行う。当日アポイント獲得件数の目標を2件とする。通常100件の見込みがあった場合は2件~3件のアポイント獲得が可能。実際アポイントが15時~と17時~の2件獲得した際、面談までの準備としてPowerPointとExcel(図の作成や関数知識が必要)にて顧客説明資料を作成する。 2件のアポイント終了後、19時から既存顧客へのフォローの連絡を数件行い、(上司へ営業成績の報告と今後の戦略を相談して)退社。

【既存顧客への提案】中心の場合:
朝9時に出社後、10時から既存顧客(総資産1億円~10億円の顧客が半数以上)と東京のカフェで面談。顧客エリアは関東圏7割、関西圏2割、その他1割となっており、出張は月4回程度。追加契約を頂き、12時まで契約資料の作成を行う。資料作成チームが社内にあるので、時間が無ければ依頼も可能。その後、契約書の不備のお客様(1割程度は契約書類の不備がある)にフォローの連絡を数件入れる。新規顧客を紹介してもらうため、既存顧客とランチ会食。会食は月に多くて10回程度ある。午後15時から既存顧客のフォローを行い、19時に退社。

【事務作業】
朝9時に出社後、契約書の手続きを3件行う。昼食後、翌日の不動産セミナーの資料を作成するために同僚と会議を行い、資料作成に3時間かける。セミナーは月1回あるので、事務作業で終わってしまう日が2日程度ある。セミナーでの集客はかなり効果がある。その後、セミナー準備を行い、退社。

【インプット作業】
新人時代は朝9時出社後、不動産投資における節税メリット、税制、営業ロープレを行う。書籍を3冊程度用意し、PowerPoint等でアウトプットして上司と共有する。教育係となる上司と1か月は帯同する。午後からは上司と面談同席して面談のやり方を学ぶ。その後不動産価格の動向や、経済情勢などをインプットし、社内で共有する。18時からは新規顧客開拓のためのトークスクリプト(社内で3パターン用意されている)を覚え、退社。


ここまで出来れば業務内容の抜け漏れはほとんど防ぐことが出来る。
最後に業務内容として求人情報に記載するようにまとめていくのだが、単にまとめるだけだと読み手も面白くない。魅力的に映るような表現や内容となるように工夫していく。

求人情報の魅力化には、ターゲット人材が何を求めているのかイメージする

業務内容を具体化した後は、それを魅力的な内容として求人情報に落とし込む必要がある。何を魅力的に感じるのかは各々異なるので、その際には、ターゲットとなる人材が自社に応募してきたときに、何を求めてくるのかをイメージする必要がある。そして求めていることを実現出来る環境であると思ってもらえるようにアピールする。
それでは就職希望者は何を求めて入社してくるのか?主なニーズはこんな感じではないだろうか。

• 年収を少しでもあげられるなら、ハードワークでも構わない
• 子供が生まれたので、ワークライフバランスを重視したい。できればリモートで働きたい
• 勤務地は東京のみで、転勤が無いほうが良い
• 土日で副業可能な会社が良い
• 専門性をつけられるなら、年収が下がっても大丈夫
• 今までの経験を活かせて、社風や働きやすさを重視したい
• とにかく社会貢献性が高く、やりがいがある仕事がいい
• 未経験でもキャッチアップがすぐ出来て、簡単な業務が良い

ここから業務内容の見せ方を考える。

例えば募集しようとしているポジションでは『年収を少しでもあげられるなら、ハードワークでも構わない』という志向を持っている人材が多いと想定する。すると業務内容で記載すべき内容は、求める業務内容をなるべく詳細に記載し、お金が稼げる環境が整っている(ノウハウ・教育環境・既存顧客の引継ぎなど)がある事を示していかないといけない。
一方で『子供が生まれたので、ワークライフバランスを重視したい。できればリモートで働きたい』ような人材が多いと想定した場合、業務内容で記載すべき内容は、出社、退社時間や福利厚生・有給消化率の高さをアピールしたり、リモートで行う業務内容も詳細に記載していく必要がある。実際本当にリモートワークが出来る環境なのか、という不安を持つ方もいるので、その際に業務内容を詳細に記載する事で、納得感を与える事が出来る。

このように、まず求人情報の作成のためには業務内容を具体化してなるべく多くの引き出しを持つ。そして各採用ターゲットが求めるものに対して、何をアピールしていくのかを検討して求人情報の内容を作成していく。

在籍社員に関しての情報を記載

求人情報にはぜひ在籍社員の情報を記載してほしい。どのような人と働き、自分はどのようなキャリアステップを歩むのかをイメージさせてあげる事は有効となる。在籍社員の情報は下記3項目となる。

在籍社員に関して記載すべき情報3項目

• 在籍社員はなぜ当社に入社したのか(入社動機)
• どのようなバックラウンドを持った社員が入社しているのか(経歴)
• 年収・役職・業務内容はどのように推移していくのか(キャリアステップ)

安心して入社出来る人は、入社後のキャリアステップをイメージ出来ているという特徴がある。自分が入社して1年後、2年後どうなっているのか、という部分は、実際入社している社員のモデルケースが非常に重要な情報となる。そのため、年収、役職、業務内容などがどのように推移していくのかは是非とも記載した方が良いと言える。また出来るだけ採用ターゲットとなる人材と同年代の社員の例を記載してほしい。またなぜ当社に入社したのか、という動機部分も有効なアピールポイントとなるので記載する。

例えば下記のように、在籍社員の情報を記載する。

例:在籍社員情報(入社3年目若手社員28歳男性)

【入社動機】
前職から引き続き営業ポジションとして入社。ただ前職は有形商材の販売であり、自分自身のスキルに関係なく、商材次第で成約に繋がる場面が多かった。自分自身のスキルや能力を活かして営業をしたいという意向から、弊社の営業コンサルポジションに入社。現職では自分自身の能力に応じて結果がついてくるので、やりたい事が出来る環境のもと、日々活躍をしている。また結果に応じた報酬体系も希望しており、弊社の成果報酬制度にも魅力を感じ、入社。

【経歴】
新卒でITソフト販売の営業職に従事。2年間法人営業として30社の中小企業を担当。成績は同期内順位で上位10%以内に入っており、社長賞受賞経験あり。

【キャリアステップ】
弊社入社時は、年収500万円(固定400万円+賞与100万円)・役職なし。業務内容としては新規開拓営業を行い、架電、DMを駆使。営業コンサルとして、顧客の課題を洗い出し、経営アドバイスを行う。現在3年目となり、若手社員10名中トップの成績を残しており、年収は700万円(固定500万円+賞与200万円)まで昇給。現在マネージャーとして新人の教育担当も兼務。業務内容としては、新規開拓営業に加えて、新規事業開発のメンバーとしても活躍中。

一社員に対して詳細に記載しなくても、複数の社員に関して簡潔に『入社動機』『経歴』『キャリアステップ』を記載しても良い。繰り返しになるが、3項目『入社動機』『経歴』『キャリアステップ』を意識して在籍社員の情報を記載して欲しい。

採用ターゲットは網羅的に記載

勘違いして頂きたくないのは、「ターゲットを幅広にして、誰でもいいから採用しよう!」と言っている訳ではない。絞ったターゲットを記載する事で、本当はターゲットに入るのに「自分には難しい」と諦めて応募を見送ってしまう状況を防がないといけない。それを防ぐためには、採用ターゲットは可能性がある人材全てを想定して、網羅的に記載していかないといけない。網羅的に記載する場合でも、なるべく具体的に記載すれば、かなりターゲットから外れた人が応募してくる事も少なくなる。

一例として、経営コンサルポジションの採用ターゲットを記載する。かなり絞ったターゲットを記載しているケースと網羅的にターゲットを記載してるケースの2パターンを掲載する。

絞ったターゲットを記載しているケース

中小企業の経営経験者
起業経験者
売上向上の施策や、中期経営計画の策定に関与した経験がある方
経営コンサルティングファームにて3年以上の経験がある方
プロジェクトマネジメント経験者
学歴が旧帝大以上の方

網羅的にターゲットを記載しているケース

【必須】
自分で考える力があり、未経験でも主体的に行動出来る方
経営者や決裁権限者との折衝経験がある方
物事をロジカルに捉えられる方(ロジカルシンキングが出来る方)
パソコン作業に慣れている方
ある分野でトップクラスの成績を残した経験がある方(成功体験がある方)
企業支援を本気で取り組みたい方

【あれば尚可】
特定の業界(金融・メーカー・IT・ヘルスケアなど)に知見がある方
簿記の資格を持っている方
小さいPJでも自分が責任をもって担当したことがある方
企業の売り上げUP施策のためにアドバイスをした経験がある方
起業した経験や、将来的に起業したい方

このように網羅的に記載した方が応募者側からしても、応募ハードルが下がる。経験者しか採用しないケースはまた別だが、基本的に未経験、もしくは準経験者の採用をターゲットに入れる場合は網羅的に、かつ具体的に、そしてソフトスキル面も入れ込んで記載するのがコツ。

補足だが、採用ターゲットを記載する際には、ペルソナの設定をする人がいるが少し気を付けてほしい。求人情報の採用ターゲットとペルソナはまた別。目的が異なり、ペルソナ設定は社内で採用担当者同士で共通認識を持つためのもので、求人情報作成はマッチする人材に応募してもらうためのツールである。今回は求人情報に記載する採用ターゲットについて述べている。

このように、求人作成の際には、①業務内容の具体化・魅力化 ②在籍社員に関しての情報を記載 ③採用ターゲットは網羅的に記載 を意識して欲しい。

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